自分は統合失調症だから、働くのはムリ!とか、そもそもどうやったら仕事が見つかるの?などと、初めから諦めムードの方もおられるのでは?
そこで当記事では、「働く意義」から「仕事探しのコツ」、「向いている仕事」や「サポート機関」まで、仕事発見のプロセスをしっかりまとめました!
この記事を読むなら、統合失調症のあなた、そうです、あなたにピッタリの仕事に出会うきっかけをつかめます!
統合失調症の方の働く意義って?
統合失調症と向き合いながら暮らしている方にとって、働く意義とは何でしょう?仕事を通じて得られるものは、もちろんお金です。しかしお金以外にも、実は多くのプラス要素があります。
■社会とつながる感覚
仕事は、社会とつながっているという感覚をもたらします。仕事を通じて、自分が社会から必要とされ、人の役に立っているのだと感じることは、統合失調症の方の自己肯定感を高めます。
■安定した生活リズム
仕事があることで、定時に出勤し退社するため、規則正しい生活を送れるようになります。自ずと起床時間や就寝時間が定まり、一日三食、決まった時間に食事を取るようになります。安定した生活リズムは、就労と病気とのバランスを取る上でとても重要です。
■経済的自立によるゆとり
仕事から収入が得られるので、経済的に自立できます。金銭的に誰かに頼る必要がなくなると、自分だけの力で暮らせる自信から、心にゆとりが生まれます。
統合失調症の方の仕事探しのコツ
統合失調症のある方にとって、仕事探しはチャレンジです。病気による症状と向き合いながら、自分に合った仕事、自分らしく働ける職場との出会いを目指します。そのために、まず統合失調症の方に役立つ仕事探しのコツを紹介します。
■無理をしないこと
一番大切なのは「無理をしないこと」です。統合失調症による自分の症状をよく知った上で、自分のペースで無理なく働ける仕事や職場を探しましょう。
週にどのくらいの休日が必要で、一日どのくらいの時間なら働けるのか、自分の働く力を見極めましょう。パートタイムの仕事や在宅でできる仕事など、柔軟な働き方ができる職場も有力な候補になります。必ずしも初めからフルタイムで働く必要はありません。少しずつ仕事や職場に馴染んでいくことが、長く働き続ける秘訣です。
■何ができるかより何をしたいか
統合失調症の方が仕事を探すにあたり、「何ができるか」ではなく「何をしたいか」を軸に考えましょう。
あなたが「興味のあること」「好きなこと」「やってみたいこと」などから仕事を探すことが重要です。そのために、過去の成功体験や夢中になって取り組んだ経験などを振り返ってみましょう。
■オープンかクローズか
「オープン」とは病気のあることを開示して働くことで、「クローズ」とは病気のあることを伝えないで働くことです。
オープンで働く場合、病気に対して理解のある職場なら、体調が良くない時に配慮してもらいやすく、安心して働くことができます。しかし、採用の際、病気に対して理解の足りない職場である場合、病気について開示したばかりに不採用となる可能性があります。
一方、クローズで働く場合、病気があるために不採用となるリスクは避けられます。しかし、入社後に体調不良が起きても、会社や同僚に病気のことを話せず、一人で抱え込んでしまうことになるかも知れません。
どちらを選ぶかは、統合失調症の方の判断次第です。その際、自分だけで判断するのではなく、主治医や支援機関のスタッフと相談して、納得できる選択をすることが大切です。
■配慮のある職場か
統合失調症の方の症状や特性に合った職場環境であることが大切です。柔軟な働き方や体調管理などの支援が得られる職場を選びましょう。
【業務内容や指示の工夫があるか】
手順が具体的で分かりやすい定型業務や、統合失調症の方のペースで取り組める業務を割り当ててくれる職場を選びましょう。
【職場環境を調整してくれるか】
刺激の少ない静かな空間の確保や、個別の休憩所の設置など、職場環境を調整してくれる職場を選びましょう。
【コミュニケーションの配慮はあるか】
分かりやすい言葉で詳しく伝えてくれ、メールや書面による確認を増やすなど、情報の伝え方に安心感のある職場を選ぶことも大切です。
【体調管理の支援はあるか】
体調不良を早期発見して速やかな対応につなげられるよう、体調変化や勤務状況を確認できる仕組み・工夫がある職場でしょうか。
統合失調症の方に向いている仕事
統合失調症のある方に向いている仕事とは、どのような仕事でしょう。
一般的には、「自分のペースで働ける仕事」「ストレスの少ない仕事」「他人と接する機会の少ない仕事」などが挙げられます。いずれにしろ、本人の特性や好みに合わせて選ぶことが大切です。
以下に、統合失調症の方に向いている仕事を紹介します。
■事務の仕事
パソコンのデータ入力やメール対応、書類の整理などの事務の仕事は、比較的決まった作業が多いため、自分のペースで仕事ができる職種です。業務マニュアルに従って作業できるため、急な変更の少ない安定した働き方ができます。
■IT関連の仕事
WebライターやWebデザイナー、プログラマーなどのIT関連の仕事は、在宅勤務が可能な職種です。そのため通勤の負担がなく、体調管理しやすい働き方です。一人で仕事に取り組めるのでストレスも少なく、仕事一点に集中できます。
■清掃・軽作業の仕事
マンションやオフィスビル、病院などの施設の清掃、工場での製品の組み立てや検品などの軽作業は、一人マイペースで作業に集中できる仕事です。人間関係のストレスも少なく、体を動かすことが好きな人に向いています。
■医療・福祉関連の仕事
医療事務や介護の仕事など、病院や介護施設で働く仕事も選択肢の一つです。特に、病気や障害で苦しんでいる方の役に立ちたいと、他人のサポートに生き甲斐を感じる方に向いています。
自分に合った仕事を見つけよう!【自己理解が大切】
自分に合った仕事を見つけるには、まず自己理解を深めることが大切です。
自分の病気の症状を初めとして、得意なことや苦手なこと、そして自分が何に喜びを感じるかなど、自分とよく向き合うことで自己理解を進めてみましょう。
■自分の病気の症状を理解する
統合失調症の表れ方は、幻覚や妄想だけでなく、集中力の低下、意欲の衰え、対人関係の苦手さなど、一人ひとり異なります。自分の場合、どのような症状を持ち、どのような時に症状が強く表れるかを理解することで、自分に合った職種や働き方、職場環境を選ぶ際の助けになります。
■自分の得意なこと、苦手なことを知る
「一人で黙々と作業をするのが好き」「CGのプログラミングが得意」など、自分の強みを探してみましょう。その一方、「大勢の前でプレゼンするのが苦手」「電話対応はいつも緊張する」など、苦手なことを知ることも大事です。得意を活かせる仕事、苦手を避けられる仕事を選ぶことで、長期の就労が可能になります。
■興味や関心を探る
学生時代や子どもの頃までさかのぼって、あなたが好きだったこと、熱中していたこと、ワクワクしたことなど、いろいろ思い返してみてください。もちろん、現在のことでも結構です。振り返りながら自分の興味・関心について探ってみましょう。
興味・関心がある分野なら、意欲的に仕事へ取り組めて、ストレスも少なく働けます。ブログを書くことが好きならWebライター、もくもくと体を動かすことが好きなら清掃や軽作業など、好きなことを仕事に結びつけられないか考えてみましょう。
自己理解を深めることは、仕事探しに役立つだけでなく、その後のキャリア形成にも有効です。一人で考えるのが難しい方は、主治医や支援機関のスタッフなど、信頼できる人に相談してみましょう。
サポートを受けてみる
一人で思い悩む前に、統合失調症の方の仕事探しを助けてくれる「支援機関や相談窓口」を訪ねてみましょう。
■精神科医療機関
主治医や精神保健福祉士、カウンセラーなどに相談してみましょう。専門スタッフがあなたの病状をよく理解した上で、どのような働き方が合うのか、職場ではどんな配慮が必要かなど、適切なアドバイスをしてくれます。
■ハローワーク
ハローワークには、障害者向けの専門窓口が用意されています。専門の職員が求人情報の提供から面接の指導まで、仕事探しに関わるサポートをきめ細かく行います。
■就労移行支援事業所
病気や障害のある方が、一般企業への就職を目指すための訓練やサポートを行います。職業訓練、ビジネスマナー講座、履歴書の添削、面接の練習など、就職に役立つ知識やスキルを身に付けられます。
■地域障害者職業センター
障害者手帳の有無に関わらず、障害のある方の就職をサポートする公的機関です。職業相談、職業能力評価、職業準備支援など、個別のニーズに合わせたプログラムを提供します。
■障害者就業・生活支援センター
就職活動だけでなく、就職後の職場での困りごとや日常生活の相談にも応じます。就業の支援と生活の支援を一体的にサポートしてくれる機関です。
これらの支援機関・相談窓口を活用することで、安心して仕事探しを始められます。
まとめ
この記事では、まず統合失調症の方の働く意義についてお話ししました。次に、統合失調症の方の仕事について、「仕事探しのコツ」「向いている仕事」をメインテーマとして解説しました。後半は補足として「自分に合った仕事を見つけるための『自己理解』」および「支援機関や相談窓口」についてご紹介しました。
支援機関の中でも、特に仕事探しのサポートが得意な就労移行支援事業所。おススメなのが「ケイエスガード」です。
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