なんらかの障害がある人が「就職したい!」「企業で働きたい!」となった際、真っ先に思い浮かべるのは、企業の障害者雇用枠または特例子会社で働く事だと思いますが・・・実は、就労訓練をしながらスキルアップをし、賃金が貰える障害福祉サービスの「就労継続支援」がある事をご存知でしたか?
障害者雇用の場合は、障害者雇用促進法に基づき、個々の障害の度合い(障害者手帳の有無等7つの分類)に応じた作業や時間等で働けます。また、あなた次第では、一般企業か特例子会社を選ぶ事も出来ます。仕事内容は、どちらもさほど変わらないようですが、特例子会社は、一般企業よりも障害者に優しい設備(バリアフリー)等を備えている為、安心&安定して働ける環境が整った会社だと言えます。
しかし、仕事は仕事なので、中にはせっかく障害者雇用枠で就職したのにキツイと感じる人も多いそうです。そんな悩みを抱えている人は、就労を支援するサービスの 「就労継続支援」 を利用してもいいかもしれません。
就労継続支援とは?
「就労継続支援」 とは、障害がある事で企業で働く事が難しい人に対し、働く場所を提供し支援をする総合支援法に基づく障害福祉サービスです。 「就労継続支援」 を利用する事で、給料をもらいながら、就職に必要なスキルを身に付けられます。また、自分の体調に合わせながら働く事が出来る事も、障害者雇用と大きく違う点です。しかし、その分、障害者雇用よりも就労継続支援は給料は少ないです。
また、就労継続支援と似たようなサービスに「就労移行支援」というものもありますが、内容は少し違ってきます。 「就労移行支援」 は、「就労継続支援」に比べ、より就職に必要な力をつける事が出来ます。例えば、仕事に活かせるスキル習得講座(パソコン)や履歴書の書き方・面接の練習やアドバイス等の就職活動支援。そして就職後も面談を行ってくれる定着支援等があります。ただし、給料は支給されず、2年間という縛りがあります。
一方で、「就労継続支援」 は利用制限や年齢制限がなく、自治体によっても異なるそうですが、障害者手帳を持っていなくても利用出来る場合があり・・・就職に不安を感じている人・就職する為に支援が必要な人・ 「就労継続支援」 を利用しても就職出来なかった人等が利用出来ます。
就労支援サービスを受けるには、受給者証が必須となるので、お近くの福祉担当窓口にて書類等を提出してくださいね。そんな就労継続支援には「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」があります。
「就労継続支援A型」
「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」は、仕事の内容自体はそこまで変わりません。しかし、雇用契約を結ぶか否かという大きな違いはあります。「就労継続支援A型」は、企業と雇用契約を結ぶ為、最低賃金が払われる上に、定年まで働けるメリットがあります。
ただし、ある程度の能力が必要となり、基本的に週5日勤務・最低週20時間以上働ける事が望ましいようです。仕事は、販売や接客・データ入力・清掃等があり、障害者雇用に比べると仕事自体は楽なのにも関わらず、お住まいの地域にもよりますが、時給は平均880円前後なのだとか。決して悪くない条件でステップアップしながら働けるのは嬉しいですよね。
唯一のデメリットとしては、世帯年収次第では利用料がかかる事です。
「就労継続支援B型」
企業と雇用契約を結ばないのが「就労継続支援B型」で、企業や「就労継続支援A型」でも雇用されなかった障害者が対象となっています。仕事内容は「就労継続支援A型」よりも訓練的な要素が多く調理・製造・データ入力・農作業等で、スキルアップをしながら、自分に合った仕事を見つけられます。
また「就労継続支援A型」のように定年もなく、週に〇日1日〇時間等の規定もない為、自分のペースで働く事が出来るのも特徴です。しかし、支払われる給料は安く平均時給は、220円程度なのだそうです。
ここまで「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」のお話をしてきましたが・・・「就労移行支援」がダントツで一番、就職にステップアップしやすいようです。
ただ、令和になってからは「就労継続支援A型」と「就労継続支援B型」でも、年間4,000人近くが就職出来ているそうなので、あなたに合った働き方を選んで下さいね。自分にマッチする作業や仕事を見つけ、無理なく仕事をし「仕事が楽しい」と思える事が何よりも大事なのではないかと思います。
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